【尖閣購入】石原都知事「本来なら国が島を守るべき」政府批判、衆院決算委・参考人質疑で

FNN 2012/06/11 18:48

∞石原都知事、都の尖閣購入計画をめぐり国会議員を相手に激怒

東京都の尖閣諸島購入計画をめぐり、東京都の石原知事が国会の決算行政監視委に参考人として 出席した。石原都知事は、尖閣諸島購入計画について思いの丈を語った。

中国側の挑発が絶えない日本の領土・尖閣諸島を、東京都が購入すると発言して2カ月足らず。 知事は、すでに購入の意思を示している魚釣島など3つの島に加え、先日、新たに久場島も購入する 計画を明らかにした。 また購入のための寄付金は、11日現在、11億円を突破した。 この問題への関心が高まる中、石原知事は、国会の参考人として招致された。

石原知事は、国会議員を前に「(中国側は)『尖閣は核心的な中国の利益である。日本の実効支配をとにかく破壊するため、もっと果敢な行動に出る』(と言った)。これはね、いよいよお前の家に強盗に入るぞと宣言したんだよ。この戸締まりをしない国というのは、わたしは間が抜けていると思いますなあ」 と言い放った。

その怒りは、徐々にヒートアップし、「いったい誰が『この島』を守るんですか。政府にやってもらいたい よ。『東京がやるのは筋違いだ』と言う。筋違いだよ! 筋違いだけど、やらざるを得ないじゃないですか!」と語った。

そして、国会議員の調査のために国が船を出さなかったと指摘して、石原知事は「皆さん、有志がいた ら行ってください。東京の船を提供しますから、行ってくださいよ! 国会議員は(尖閣に)行ってくださいよ!」と述べた。

知事の怒りがピークに達したのは、尖閣問題で政府が見せる、中国への過剰ともとれる配慮だった。

石原知事は「あの『不法』な衝突を相手は行った。(釈放の際)石垣の空港を夜中の3時に開けさせて、空港の使用料を一文も払わないで(船長を)英雄扱い。こんなバカな目にさらされる国、どこにあるん ですか! あなた方の責任だよ!」と批判した。

そして、東京都の尖閣購入計画について、先日、丹羽駐中国大使が「実行されれば日中関係に重大な危機をもたらす」と発言をした問題についても語った。

石原知事は「(最近は)相手の言うことを聞くようになって...」と語り、自民党の木村太郎議員から「(丹羽大使の発言についての感想は」と尋ねられると、「官房長官が『これは必ずしも政府の意向ではない』と。政府の意向と違う大事な発言をする大使を更迭すべきだ」と述べ、丹羽大使を更迭すべきと主張した。

午後5時すぎ、「石原節」全開の意見陳述を終えた石原知事は、「国会議員の何も知らずにいた連中が、 やっぱり尖閣の問題でね、いかにこの国が隙間だらけかということが、よくわかったのでは」と語った。