オスプレイ訓練、八尾空港で受け入れの意向 松井知事

朝日新聞デジタル 2013年06月02日08時32分

 大阪府の松井一郎知事(日本維新の会幹事長)は、沖縄県に集中する米軍の新型輸送機オスプレイの訓練の一部を大阪で受け入れる意向を固めた。6日に菅義偉官房長官と会談し、沖縄の負担軽減の一環としてオスプレイ訓練受け入れを沖縄県外の自治体に要請するよう求める際に表明する。八尾空港(同府八尾市)を候補地としている。

 菅氏との会談には維新共同代表の橋下徹大阪市長、沖縄の地域政党そうぞうの下地幹郎代表も同席する。維新とそうぞうは5月、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の同県名護市辺野古への移設推進で合意し、その後も日米地位協定見直しなど沖縄の負担軽減策の協議を続けていた。

 在沖縄の米軍司令官に「風俗業の活用」を勧めた橋下氏の発言に沖縄県内で反発が強いこともあり、沖縄の負担軽減に取り組む姿勢をアピールする狙いがあるとみられる。

 八尾空港は国土交通省の管理。定期便は就航しておらず、陸上自衛隊中部方面航空隊や大阪府警、大阪市消防局のヘリコプターが配備されている。第2次大戦後は一時期、米軍が接収し利用していた。住宅街に囲まれ、約1キロ離れた場所に松井知事の自宅もある。

 訓練移転については橋下氏も大阪府知事時代の2009年、普天間飛行場の関西空港への移設について「(議論を)拒否しない」と前向きな姿勢を示したことがある