大阪市教委が今年度から導入した校長公募に合格し、4月に市立小に着任した民間出身の男性校長(59)について、市教委が「児童の母親の体を触るなどした」として調査していることが28日、分かった。市教委は校長の行為がセクシャルハラスメントにあたると認定すれば、懲戒処分する方針。
学校関係者によると、母親側から被害相談を受けた市教委が7月から調査。校長は、女性とメールでやりとりしたり、母親を含む複数人で学校運営に関する会合を開いた際に、体に触れたりしたという。
市教委の2度の聞き取りに対し、校長はこれらの行為をおおむね認め顛末(てんまつ)書を提出。校長は産経新聞の取材に対し、「私の主張と相手の主張が異なるかもしれず、市教委が結論を出すまで詳細は話せない」としたうえで、「いいコミュニケーションがとれていると思っていたが、公務員としての自覚が足りず、誤解を与えてしまったことは反省している」と話した。
校長公募には全国から1290人が応募し、民間企業などから11人、教頭など市教委内部から52人が合格。しかし、今年6月下旬には、別の市立小学校の民間人校長が「自分のスキルを生かせる学校ではなかった」との理由で自主退職した。
市教委は民間人校長をさらに増やすため、平成26年度に新たに着任させる市立小中高の校長69人のうち、約半数の35人を民間からの採用枠として設定している。