大阪都構想の住民説明会、大阪市が動画公開中止 市民から問い合わせ相次ぐ

産経WEST 2015年4月29日

 大阪都構想に関する市主催の住民説明会の動画について、大阪市がホームページを通じた公開を中止したことが28日、分かった。大阪維新の会代表でもある橋下徹市長が説明していることをめぐり、「行政の活動と政治活動が混同される恐れがある」として、27日の住民投票告示後に自粛したとしている。

 市には役所の政治的な中立性を確保するために、市長選の3カ月前から市のHPや広報紙などに市長、副市長らの政治的主張の掲載を禁じる条例がある。住民投票に関する規定はないものの、条例の考え方を踏まえて動画の公開中止に踏み切った。

 説明会は14日から26日まで計39回開催。市はホームページを通じて動画を公開していたが、27日午前に公開を中止。市民からは「動画をなぜ消したのか」との問い合わせが複数寄せられているという。

 一方、説明会の議事録は順次公開する予定。市は「影響力が動画ほど大きくなく、情報公開はできる限り行う」と説明している