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アベノミクスを考える
 第3章アベノミクスは有効か (1)景気対策と成長戦略

「アベノミクスは有効か」というタイトルを付けましたが、小生は「有効ではない」と考えます。

アベノミクスの「三本の矢」のうち、金融政策と財政政策は景気対策です。それに対して成長戦略はそれらとは違います。

景気を回復するのも、経済を成長させるのも、経済活動を活発にする、あるいは経済の規模の拡大するという意味では同じようなものですが、景気対策が短期的な政策であるのに対して、成長戦略は長期の政策です。

景気対策については、結果がすぐに出るのに対して、成長戦略については、何年も後にならないと…ことによったら数十年後にでもならないと…結果が出ません。

したがって、アベノミクスの有効性を検討する場合、景気対策と成長戦略とそれぞれ別に検討するべきでしょう。

前の章では、アベノミクスの効果について検討しましたが、結論的に言ってしまうと、ある統計的数値が示されても、そもそもどこまでがアベノミクスの効果で、どこまでが経済の自律反転とか、あるいは企業や個人の努力の成果なのか、はっきり分けるのは難しいと思います。しかし、小生は、アベノミクスの景気回復の効果はあまりなかったのではないかと思います。そして、現段階では結果の出ていない成長戦略としてのアベノミクスも有効ではないと考えます。

なぜそう考えるかについて、まずは景気対策としての金融政策と財政政策について、そして次に成長戦略について述べたいと思います。

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