橋下徹は、いろいろ批判されますが、一方において熱烈な支持者がいます。とりわけ大阪を中心とした関西方面では、橋下の支持率が高い。もちろん、彼らが橋下を支持する理由は、彼らなりにあるわけで、橋下が「ウケる」=支持される理由を探ってみたいと思います。
正直に言えば、この問いに対しては、小生なりの回答をもってはいます。しかし、それをなるべく客観的データで裏付けてみたいと思っているのです。というわけで、「橋下徹」「世論調査」「支持」「理由」などのキーワードで、ネットで検索した結果、これは、とおもうようなものがいくつか見つかりました。
しかし、世論調査の客観的なデータではだけでは、このあたりを深く追求することは出来ないのか、あるいは、調査自体が不十分なので、深く追求することが出来ていないのか、多少、筆者などの主観的な見解ないしは推量のようなものが入っています。
また、いずれも、どちらかといえば橋下に批判的な書きぶりですが、別にそういうつもりで選んだわけではなく、多少詳しくかかれているものをピックアップしたら、そんな感じになってしまったのです。あしからず。
一つ一つ見ていきましょう。
橋下徹知事異常支持率「80%」 「盤石な形」になった理由
J-CASTニュース 2010年02月10日19時40分
橋下が知事に就任して2年目の2010年2月の記事。「異常支持率」の理由は、
なぜこれだけ支持率が高いのか。読売新聞調査によれば、支持理由で「指導力がある」が64%でトップ。「政策に期待できる」は49%となり、この2年間の政治活動が評価されていることがわかる。(中略)橋下知事は、10年1月末までの1年間で情報、バラエティー番組に計78回登場した。テレビ番組に出演し府政をPRすることについて「積極的にやるべきだ」が82%、「控えるべきだ」が14%という結果になった。
「痛快なパフォーマンスも高い支持率の原因とも言われる。」…これは調査結果というよりは、筆者の見解でしょう。
そして、
山梨学院大学の江藤俊昭法学部政治行政学科教授によれば、これまで、改革派として登場した知事の多くは既存の慣例を打破することなく任期を終えたが、橋下知事は府民の目に見える形で慣例を打ち破り行政を進めている。
これも江藤教授の見解ですね。
次は「『大阪府民の政治参加・選挙に関する世論調査』報告書」
(2012年12月「大阪府民の政治参加・選挙に関する世論調査」研究プロジェクト)
大阪市長選直後の2011年12月、大阪府民を対象とした、本格的な世論調査です(報告書は1年後の日付)。この中で、橋下を支持する理由についての質問。
問12 あなたは、橋下徹大阪市長を支持しますか、それとも、支持しませんか。1.支持する 49.3 2.ある程度支持する 30.7 3.あまり支持しない 12.2 4.支持しない 7.9
「1.支持する」と「2.ある程度支持する」を足すとやはり80%になります。
問13 【問12で「1.支持する」「2.ある程度支持する」に○をつけた方のみ】
あなたが、橋下市長を支持する理由はなんですか。よりあてはまるものを2つ選び、番号に○をつけてください。1.何かやってくれそうな期待感 54.8 2.わかりやすい語り口、本音の発言 22.3 3.リーダーシップ、実行力 65.8 4.さまざまな組織・団体との対決姿勢 17.7 5.政治的な理念・思想 12.3 6.具体的な政策 14.7
(数字は%)
ここで、はっきりするのは、支持理由が、「リーダーシップ、実行力」と「何かやってくれそうな期待感」であり、「政治的な理念・思想」「具体的な政策」に対する支持ではないことです。
あなたは橋下徹総理を支持しますか?
本誌読者緊急アンケートでは支持率63%
2012.05.17 07:03 週刊文春Web
調査は、2012年4月、大阪市長になって4か月ほど過ぎた時点、亀井静香氏の新党構想が白紙に戻ったのがこのころ。また、石原慎太郎が、東京都による尖閣諸島購入を発表したのが4月17日。
「支持率は63%」。上記の支持率80%とは17%のかい離があります。しかし、80%は府知事や知事としての橋下の支持率、63%は、総理としての支持率ですので、支持率低下とは言えません。地方自治体の長ならOKだが、総理大臣は、ダメという人もいるでしょう。
アンケートでは、支持の理由を質問していますが、
支持理由の大半はこうした「今の政治家への批判」に加え「独裁的であっても、リーダーシップと実行力に期待」というものだった。
とまとめています。ただし、生の調査結果が提示されていないので、このまとめ方に、ある程度筆者の主観が入っている可能性もありそうです。
また、記事の冒頭でも、橋下氏への期待の背景として
何も決められない、何も進まない既成政党に対する失望から橋下徹大阪市長への期待が高まっている。
と言っています。ここにも筆者の主観が入っているかもしれません。
また、大阪、関西圏で支持率が高いこと、若者の支持率が高いというデータが示されています。
ただし、前述の「大阪府民の政治参加・選挙に関する世論調査」では、市長選で橋下に投票したのは、20-30代が50.6% 40-50代が61.2% 60-70代が59.1%となっており、必ずしも若者の支持率が高いとは言えません。
この3つの調査の結果と、筆者などの見解をまとめてみると、
こういうことになるでしょう。
以上のまとめについては、世論調査の結果のみから導かれたものとは言えませんが、橋下支持者、反橋下派双方が合意できるものではないかと思います。
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