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「わすれられた江戸の成熟」のなかの一節です。
「大脳生理学的にいえば異民族の混血は優れた人材を多く生むそうですが、日本人は徳川二百年の鎖国は限られた国土の中での徹底した混血をもたらしました。 もともと日本の国土の原住民はアイヌと沖縄の人々で…(中略)それらの人々と後にあちこちからやってきた他民族がここに居着いて混血し日本人なるものが出来上がったのです。(中略)
ともかくも日本人のルーツはじつにあちこちにあって、間近な朝鮮半島はもとより半島を経て中国、さらには遠くインド、パキスタン、ミャンマー、あるいはモンゴル、沿海州の韃靼、さらには遠くから海流に乗って流れ着いたメラネシアまであります。
はあ、「大脳生理学的にいえば異民族の混血は優れた人材を多く生む」?本当ですか?それに、ちょっと、「ルーツ」が多すぎないですか?
まあ、いいとしましょう。根拠は曖昧ですが、混血によって生まれた日本人は優秀である、と言いたいのでしょう。
そのあとのパラグラフ
そういう意味では、日本は、アメリカ合(衆)国よりはるかに早い他民族国家といえる。現に私の父親はインド人ににていたし、母親は中国人似でした。その間に生まれた私は典型的な日本人ということか。
うーん、つまり、石原センセは、自分は優秀である、といいたいのですな?
まあ、いいでしょう。混血は優秀な民族をつくる、ということですね。
ということは、石原センセは、移民受け入れには賛成ですな。
意外ですがそのとおりで、この本の第2章の「首都の不安」の節に、外国人の犯罪は問題だが、移民は受け入れるべき、と言っています。
日本は高齢化が進み人口は減り、介護を含めて労働力不足が続いています。それを補うために思い切った移民政策をとったらいいと思います。(中略)前述のように日本人が単一民族というのは間違いで、古くからの混血国家だからこそ今日の日本国が出来上がったのです。
はあ、そうですか。
しかし、石原センセは昔から、中国・韓国・北朝鮮には敵対的でしたね。反米であることはこの本を読めばわかる。フランスに関しては、2004年 (平成16年) 10月、都庁内であった首都大学東京の支援組織設立総会で「フランス語は数を勘定できない言葉だから国際語として失格しているのも、むべなるかなという気がする」と言っています。
そういう人が首都の知事をされている国に、喜んでこられる外国の方々はおられるのでしょうか。
石原センセの頭の中はどうなっているのでしょうか。
これを大脳生理学で解明できますかね?
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