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「米軍は風俗業の活用を」

橋下徹の、従軍慰安婦問題発言に続いての発言。

沖縄県宜野湾市の)米軍普天間飛行場に行った時、司令官にもっと風俗業を活用してほしいと言った。司令官は凍り付いたように苦笑いになってしまって。性的なエネルギーを合法的に解消できる場所は日本にはあるわけだから。

最初、小生はこの発言の「性的なエネルギーを合法的に解消できる場所は日本にはあるわけだから」がわかりませんでした。知恵袋でも、よくわかっていないらしい質問、回答がありましたので、多分皆さんの中には、わからない方もおられるでしょう。というわけで、解説しておきます。

ここで彼の言っている「風俗業」は合法的な風俗業です。日本では売春は違法ですが、それを含まない風俗業のこと。

Wikipedia「売春」「名称・定義」「日本の法制における定義」(リンク切れ)

日本の売春防止法では、『「売春」とは、対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交すること』と定義されている。この売春の定義では『性交』が売春の要件となっていることから、性交類似行為(フェラ、素股、アナルセックスなど)は、仮に『対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と』行ったとしても売春には当たらない。

さすが橋下氏、法律を良くご存じで。また風俗業についても、熟知されておられるのでしょう。

米軍司令官に言った、というのも恐れ入りますが、それを、マスコミに披露するというのもどういう神経でしょう。

米軍司令官が橋下の言う「合法的な風俗業」について、理解できたでしょうか。風俗業活用=売春、と理解しなかったでしょうか。いや、通訳が(橋下が英語に堪能、ということは、聞いたことがありませんので)正確に翻訳できたでしょうか。

それはさておいても、米軍および米国社会に「風俗利用」なんて、受け入れられるはずがありません。

ふたたびWikipedia「売春」より「歴史」「古代」

キリスト教が普及するにつれて、売春を含めた性の問題はすべて宗教の領域で扱われるようになる。キリスト教は売春はおろか婚姻生活以外での性交渉を禁止した。

キリスト教は、性に関しては、厳格なようです。カトリックより、プロテスタントのほうがより厳格。そして、アメリカ社会の主流はプロテスタント。

そして、Wikipedia「北米諸国の現状」(リンク切れ)

アメリカ合衆国では国家レベルでの全面禁止はされず、州の裁量に任されているが、ネバダ州以外では禁じられている。ネバダ州でも一部の許可地域以外では禁じられている。とは言うものの、レンタカーを借用して輪姦事件を起こした兵士に対して、「レンタカーを借りる金があれば売春婦を買えば良い」と発言した軍の高官が更迭されたのが国家の姿勢である。

もちろん、米国にも売春はあるでしょう。しかし、公的には「風俗利用」なんて、受け入れられない。おそらく米軍司令官が、こんなことを公式に提案したら即クビでしょう。

しかも、米国社会は人権問題に敏感、女性の人権については、さらに敏感。橋下は、米国を知らないのでしょう。

もちろん、風俗を利用したら、沖縄における米軍軍人の性犯罪が減る、という科学的な根拠はない。小生は、性欲と性犯罪は、直接には結び付かないと思います。金銭欲も誰でも持っていますが、だからと言って、みんながお金を盗むわけではない。

そして、米軍軍人の性犯罪防止には、そんなことよりももっと確実な方法がある。軍人は勝手にどこかに行く自由はない。そんなことをしたら、脱走です。日本社会における犯罪を防止するには外出禁止令を出せばよい。事実米軍は、一時的ではありますが、そういう措置をとりました。

そして、ほかにも、可能な防止策はあるでしょう。完全に防止することは不可能でしょうが。

米国社会は、橋下の発言を、米軍、米兵士への侮辱と受け取ったようですね。最初小生はこの意味が分からなかったのですが、性欲を抑制できないで、風俗のようなもので解消するしかない、というふうに見られたのが、侮辱ということなのでしょう。

橋下は、この発言で無知と無理解をさらけ出した、というべきでしょう。辻本清美は橋下のことを大阪の恥、と言ったそうですが、この人もよくわかっていない。日本の恥というべきでしょう。

冗談はさておき。

橋下は、こういうことを米軍司令官に言った、ということを記者に言う必要はないのに、に話してしまった。これは、なぜでしょう。

もちろん、恥だとは思っていないのでしょう。非難の声が盛大に上がると予測もしていなかった。しかし、それは、積極的に披露する必要はない。

これは、橋下の自慢話じゃないでしょうかね。

橋下は、沖縄米軍の機能の一部を大阪に持って来てもいい、というような発言をしていました。いかにも沖縄のことを考えているような発言ですが、本音のところでは、大阪府市民の反対の声が出て、ボツになることを見越しているのでしょう。

わざわざ沖縄へ出かけて、米軍司令官に面会したのもこの流れではないでしょうか。

この風俗活用発言は、自分は沖縄のことを考えているのだぞ、ということと、自分は米軍司令官を困惑させたのだぞ、という、自己宣伝。

(追記)

これは小生が知恵袋で見た話。たしか元ネタは週刊誌の記事だったと思います。

沖縄には風俗業が存在し、米軍兵士も利用するそうです。しかし米軍兵士には、日本の合法的な風俗が理解できなくて、風俗嬢に本番を要求して、トラブルになるとか。米兵士の風俗嬢への暴行も多いとか。

米軍は、兵士の風俗店へ立ち入ることを禁止しているとか。

どこまで本当か知りませんが、なんとなく信憑性があるような…。

ご参考まで。


従軍慰安婦の実態に関する小生の見解については、こちらをご参照。


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