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石原慎太郎の問題点を指摘するとき困るのは、問題であることが直感的にわかってしまうので、説明する気になれない、ということです。また、事例が少ないから困るのではなく、あまりにも多すぎて、どれを選ぶかに迷ってしまうからです。
それはさておき、今回は石原慎太郎の「馬鹿」を取り上げましょう。
彼は「馬鹿」が好きです。すぐ「馬鹿」と人をののしります。
(事例その1)
2000年9月2日に、三宅島を視察した際の言葉。都が推薦した村の助役候補者を三宅村議会で否決したことに怒り発言。空港に見送りにきた三宅村議11人に対して
「お前ら、都が推薦した人事をよく否決したな」 「おまえらバカかって。三宅島っていうのは本当にまとまりのない島だ」(事例その2)
「宮内庁のばかが余計なことを言って。」
石原慎太郎が2016年夏季五輪の招致活動について、皇太子に支援を求める発言をし、それに対し、五輪招致運動には政治的要素があるため慎重に対応したいとの宮内庁の声があった。そのことに関する発言です。
他にもありますが、とりあえずこの2つ。他にも人に対して馬鹿とは言っていませんが、 「日本は非核三原則というばかなことをやった(2011年2月18日の記者会見にて)」というのもあります。非核三原則を打ち出した政治家(佐藤栄作氏)を間接的に馬鹿といっていることになりますね。
三宅島村議会議員、宮内庁のお役人、佐藤栄作氏が馬鹿かどうかについては、とりあえず判断をしません。
人を馬鹿呼ばわりするのは失礼ですが、村議会が推薦した助役候補が否決したからといって、曲がりなりにも・・・と言うのは、村議会議員たちが、石原慎太郎のことをどう思っているか、その腹の中はわからないからですが・・・見送りに来た人に対して言うとなると、礼儀知らずを通り越して異常ですね。
「おまえらバカかって・・・」といわないで、単に「三宅島っていうのは本当にまとまりのない島だ」でいいし、宮内庁のばかが・・・」といわないで「宮内庁のお役人が・・・」とでも言えばいいのに、と思います。非核三原則については、「日本は非核三原則を採択するという重大な過ちをおかした」でいいでしょう。
ここでは「馬鹿」という言葉を取りあげましたが、石原慎太郎はほかにも、いろいろ侮蔑的な言葉を吐いています。
政治家は・・・政治家でなくてもそうですが、政治家は特に・・・あえて人の感情を傷つけることはしないでしょう。いつなんどき、自分が誰に協力を要請することになるかわからないからです。余計なことで敵を作らないほうがいいのです。
にもかかわらず、何度も繰り返し、こういう発言するのはなぜか。
多分、人を貶めることによって、自分を優れたものに見せるためでしょう。そしてそれは、彼が本当は優れていないからなのでしょう。 もう一つは、論理的に説得できないときに、馬鹿というのだと思います。
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