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隠居は、石原慎太郎の言動をなるべく冷静に論じるつもりでいます。したがって、こういう言い方はしたくないのですが、石原慎太郎のこの「ババア発言」は異常ではないか、と思います。正直に言えば、あきれてものも言えない、という感じですが、とりあえず、何か言ってみましょう。
石原慎太郎いわく、
『週刊女性』 2001年11月6日号より、
「これは僕がいっているんじゃなくて、松井孝典(東大教授)がいっているんだけど、“文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババア”なんだそうだ。“女性が生殖能力を失っても生きてるってのは、無駄で罪です”って。男は80、90歳でも生殖能力があるけれど、女は閉経してしまったら子供を産む力はない。そんな人間が、きんさん、ぎんさんの年まで生きてるってのは、地球にとって非常に悪しき弊害だって・・・・。なるほどとは思うけど、政治家としてはいえないわね(笑い)」
もちろん、松井教授がこういう趣旨の発言をしたわけではありません。また、石原慎太郎は、ただ単に人の話を紹介しただけ、と言い訳しましたが、もちろん、誰もそうは思わず、松井教授の話を誤解ないしは曲解し、人の話を引用する、という形で、自らの見解を述べた、と思うでしょう。
彼は「政治家としてはいえない」といいながら、堂々としゃべっていますが、選挙される政治家としては、女性(有権者の過半数)を敵に回すなど、無謀としかいいようがない。
それはさておき、彼は一体誰から生まれ、誰に育てられたのでしょう。誰を妻とし、誰を愛人とした(彼には、認知した子供がいるそうです)のでしょう。彼の子供はみんな男ですが、仮に女の子がいて、その子が成長して、順調にいけばやがて“ババア”になる。そういう人たちが年をとって生きてるのは「無駄で罪」なのでしょうか。
まあ、隠居はそうは思いませんが、仮に「無駄で罪」だとしましょう。でも、そういう人たち(母、妻、愛人、子供)に愛情なり、愛着なり、愛惜なりを感じないのでしょうか。感じているならば「無駄で罪」などという言葉が出てくるとは思えないのですが。
彼は、母親に自分が育てられたことに、恩義を感じていないのでしょう。まあ、そういうこともあるでしょう。しかし、妻や愛人をなんと言って口説いたのでしょう。「子供を生まない女は無駄で罪。だから俺の子を生め。」とでも言ったのかな?
ところで、
『週刊女性』 2001年11月6日号より、
「自分は、幸か不幸か純粋なヘテロ(異性愛)だから、ホモセクシャルとは相容れないんですよ。」「怖くて、気持ち悪くて」
ご本人は、自分は正常な人間だと思っているようですが、隠居には、“ババア”は「無駄で罪」と言っている石原慎太郎のほうがよっぽど、「怖くて、気持ち悪くて」。
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